現金給付より人々の生活が安定するアイデア Vol.160

世の中について

以前、貨幣経済についての記事を書きました。

その中で書いた一つの案として、まずは生きるための基本的な衣食住は誰でも受けられるようにするというものがあります。

ちなみにこのアイデアは私の全くのオリジナルではありません。
「アミ 小さな宇宙人」で紹介されている、地球より進んだ争いのない文明の惑星で行われているものを参考にしたものです。
「アミ」シリーズは物語として出版されたものですから、本当のことかどうかはわかりませんが、その内容は私たちがやろうと思えば実践することが可能です。

それを実現する頃には世界が貨幣経済では無くなっているのが理想ですが、現在の世界の状態を見るとそれはまるで不可能のように感じてしまいます。

ちなみに貨幣経済ではなくなるということは何でも無料になるということとは少し違います。

そこでまず私は、現在の世界のままで最低限の衣食住を無料にすることを提案します。

しかしそれを実現するにはまだまだ課題があるので難しそうだとも感じています。
ただ、難しそうではありますが、全く不可能ではないとも思います。

誰もが生きられる世界

基本的な衣食住を無料にすることが難しい大きな原因は、衣食住に関係する企業や生産者への利益が少なくなる恐れがあるからです。

そこで、衣食住を無料で提供した分の損失というか利益にならなくなった分をあらかじめ税金で企業や生産者へ補償するか、消費者が購入する時に無料にして、その金額を計算して税金で支払うようにするといいと思います。

ただし、無料になるのは生きるために最低限必要なものだけです。

例えばお米や野菜や卵やパン、あとは醤油や味噌、砂糖や塩などの調味料など。
このくらいあればとりあえず生きるための食糧は確保できますよね。
それからトイレットペーパーやティッシュなど。

他には基本的な服ととりあえず住める場所も、同じようにすればいいと思います。
服はなんとかできますが、住む場所の良いアイデアがはっきり浮かびません。
「住」が課題です。
でもみんなのアイデアを集めればきっと何か画期的なアイデアが出ると思います。

これは無料になるものは本当に基本的なものに限る上、税金で補償されるなら生産側としてはそれほど損失にならないかもしれません。

むしろこういった物は基本的に利益が小さいため、大量生産しないといけないのでかなり大変です。
ですからこれが実現するなら基本的な生活必需品は利益を得るための手段にしなければいいと思います。
そういったものを生産するのが好きな人は変わらず生産するのは自由です。

これならそれまで生産や販売をしていた人たちは仕事が無くなるわけではなく、取り敢えず補償されるので大丈夫でしょう。
そして次第に基本的な生活必需品の生産販売から、少し上等な品物を生産する方にシフトすればいいのです。

最低限以上の品物は無料ではないため、利益になります。
たとえば無料の基準の品質以上のお米や醤油などは有料で普通の店舗で購入するのです。

そうなった場合、こういった最低限の生活必需品の営利目的での生産や販売をやめ、国が全自動で生産できるようにするのも一つの案です。

これなら現金を配るよりも税金の使い道として十分意味のあるものではないでしょうか。
現金はなかなか給付されないとか、家族全員に回らない問題があったりしますから。
どちらが予算がかかるか私にはわかりませんが、この方が効率がいいし無駄がない気がします。

具体的にこの生活必需品をどう人々に供給するかというと、以前に書きましたが無料用の店舗を各地域に配置するのです。
コンビニの半分くらいのスペースの店舗をできるだけ細かく配置して誰にも行きわたるようにします。
無人販売の店舗という感じです。

利益は得ない無料の品物ですから、生産も運搬も在庫管理も全自動にすればいいと思います。
工場の無人化や自動運転での輸送と搬入、店舗はAIによる管理にするのです。
山奥などの地域へは無人ヘリやドローンを使えば便利です。

そしてその店舗からなら誰でも必要な分を自由に持って行くことができるようにします。

そうすると必要以上にもって行ってしまう人がいるのではないかと考えるかもしれませんが、余計に持って行っても余ってしまい、売ることもできず意味がないので誰も余計には持って行かないでしょう。

こうして基本的な生活が保障されることで、たとえ一時的に無職になったり収入が無くなったとしても生活ができるため、人々には安心感もあると思います。

その上で、生活の質をもっと向上させたい人はお金を使って自由に買い足していけばいいのです。

この案は貨幣経済を無くすための準備として考えてみた案ですが、これが実現するとむしろ経済も安定すると思います。
心に余裕ができた人々が、本当にやりたかったことにお金を使うことができるからです。

ですからこれを実現できるようになんとか私にもできる事はないかと考えています。
小さなきっかけがあればどんどん進むと思うのです。

これが実現すると、この世界は一気に変わっていけるのではないかと思っています。

関連記事:
貨幣経済に替わる仕組み Vol.142
キャッシュレスの波はどこに向かうのか Vol.112

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