この世界には神話などの伝説がたくさんありますが、一般的にただの伝説やおとぎ話として扱われています。
しかしそこには私たちの起源や人間だけでは知り得ない歴史まで書かれているため、「神」として書かれている存在についての真実が書いてある可能性も考えられます。
それがもし事実なら、神話や伝説をわざわざ人間に書かせて残した目的は、人間が知らない領域で何があったかということを私たちに知っておいてほしいからだと思います。
その理由は、本当の物事の起源を知れば人間が地球に存在している意味も理解できるからです。
これまでも古事記を何度か取り上げましたが、古事記の神々とは実在した「神」という存在をそのまま表しているのではなく、創造主たちの行動によって起こった自然の現象を表したものだと思っています。
ですから日本で八百万の神として表現されているものはただの自然の現象ではなく、そこには創造主たちの行いが隠れているのです。
天地開闢の神々はそれとは少し違い、創造主や宇宙文明の存在の行なったことを象徴しています。
そのことから、この地球で私たちが「自然」と呼んでいる環境は全て創造主たちが何もないところから作り上げたものですから、全てに神が宿っているともいえます。
現在は人間の行動によって古事記の神々の名前がついた現象が起こっているとしても、その行動や現象の始まりは創造主や宇宙文明の存在の行動が元になっているのだと思います。
そのような古事記の神話の中でも天孫降臨には現在の私たちに繋がる重要な意味があると思います。
今回はこのことをふまえて天孫降臨について考えていきます。
天孫降臨とは
天孫降臨とは古事記の中で天照大御神から命じられた邇邇藝命(ニニギノミコト)が高天原から降臨した出来事です。
天孫降臨の簡単な内容はこちらです。
しかしその準備をしている間に天忍穂耳命の子供が生まれました。
そこで天忍穂耳命が、葦原中国へは自分の子供である邇邇藝命が行くべきでしょうと天照大御神に答えました。
そこで天照大御神の孫である邇邇藝命が葦原中国を治めることを任されて天降ることになり、天照大御神から授かった三種の神器を携えて高千穂峰に降り立ちました。
天孫降臨が行われる前には国譲りがありました。
国譲りとは国津神である大国主命から天津神である天照大御神に、この地上の世界である葦原中国が譲られたという神話です。
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国津神とはこの地球の世界を始めから育ててきた存在だと思います。
最初に伊邪那岐にこの地上を治めるように命じられた神は伊邪那岐の鼻から生まれた須佐之男命です。
ですので国津神とは須佐之男命から生まれてきた神々のことです。
「地球人は科学的に創造された」によれば、この世界を最初に創造して人間を創造したのは創造主の惑星の科学者たちです。
その科学者の中の一つのグループであるルシファーたちは、人間のために惑星から禁じられていたことをしたり人間たちととんでもない世界を作ってしまったため、惑星からこの地球に追放され、人類は一度滅ぼされかけました。
それからはルシファーたちは地球で人間たちと暮らしたのです。
国津神とは地球に追放されたルシファーたちが地球で人間と一緒にしたことを表している神だと私は思っています。
国譲りは大国主命から譲られたことですが、古事記で神の名前が違っても、それは行動によるこの世界へ現れる働きや現象が違うということであり、実際に関わった人は同じかもしれないのです。
その後、国譲りによってこの地球の統治権はルシファーたちから宇宙文明へと譲られたのです。
宇宙文明とはこの宇宙のある程度の範囲で繋がっている、とても高度に進んだ文明を共有するネットワークです。
「宇宙文明」という名称は、名前がわからないので私が勝手にこう呼んでいるだけです。
この宇宙文明が地球を見守っていることを表すのが天照大御神だと私は思っています。
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なぜ子供ではなく孫が降臨したのか
天照大御神に地球の統治権が譲られてその孫である邇邇藝命が天降ることになったというのはどういうことなのか考えてみます。
まず、天照大御神の子供とはどういうことなのかです。
そもそもなぜ天照大御神が地球を統治することになったのに天照大御神が直接降りてくるのではなくて子孫に任せたのでしょう。
天照大御神は一人の人のような存在ではなく、地球を見守る宇宙文明と宇宙文明が地球の人間のために作ったある仕組み全体のことだと思います。
天照大御神が降臨するとすると、それは旧約聖書のように創造主や宇宙文明の存在が直接人間と接して指導することだと思います。
創造主や宇宙文明の存在が直接人間を指導したり助けたことは旧約聖書にも書いてあります。
その結果、人間は素直に創造主に従って進歩したとはいえません。
つまり、いくら宇宙文明の存在が指導しても限定的なのです。
人類が宇宙文明に入れるくらいに進歩するためには、失敗と成功を繰り返しながら自分の力で気づいて進歩するしかないのです。
しかし人間の力だけで進歩するのには途方もない時間がかかるため、宇宙文明はその助けとして人間の世界の中に宇宙文明の心をもった人物を降臨させることにしたのです。
天照大御神の子供というのは宇宙文明の人々からの遺伝子を受け継いだ人間の可能性が高いです。
たとえば「地球人は科学的に創造された」によれば、イエスは創造主の惑星の人物の遺伝子の種を人間であるマリアに人工授精して生まれたとあります。
これが事実なら、イエスは原始からの地球の人間の遺伝子とは違い、半分は宇宙文明の遺伝子を持っていたといえます。
私は遺伝子と霊は密接に結びついていると思うので、宇宙文明の遺伝子が強いと宇宙の意識が強い霊も結びつくのではないかと思います。
関連記事:魂とDNAと霊のしくみ Vol.117
そのためイエスは身体は地球で生きられる人間でしたが、心には宇宙文明の意識も持っていたのです。
はじめに天降る予定だった天忍穂耳命は、天照大御神と須佐之男命の誓約で生まれた神です。
ですから須佐之男命の半分を受け継いだ子といえます。
須佐之男命は地上にいた神ですから、地球の人間の遺伝子を持っていた可能性もあります。
須佐之男命とはルシファーのしたことを表す神だと思いますが、ルシファーそのものではなく行動の結果を表しているのです。
このことから、その子供である天忍穂耳命はもしかすると人間の遺伝子を半分持った宇宙文明の存在なのかもしれません。
この原理から天孫とは、「天」である宇宙文明と「地」である地球の人間の遺伝子を合わせたハーフからさらに生まれた宇宙文明の子供とも考えられます。
なぜハーフである天の子より天孫が地球に降りるほうがよかったかは私たちにはわかるはずがありませんが、天照大御神の子である天忍穂耳命が、造化三神の高御産巣日神(タカミムスビ)の子の萬幡豊秋津師比売命(ヨロヅハタトヨアキツシヒメノミコト)との間に生まれた子の方が葦原中国を治めるのにふさわしいと言ったのです。
造化三神とは高天原に始めに現れた三柱の神です。
高御産巣日神は天の生産・生成の「創造」の神です。
天とは地球の立場から見た宇宙や宇宙文明でしょう。
天が高御産巣日神によって生まれたというのはそれまでは天が存在しなかったわけではなく、地球から見た天という概念が生まれたということです。
つまりそれまでは地球には何も無い「無」の状態でしたが、人間を創造するために創造主たちが地球を発見してここに創造すると決めた瞬間から、地球にとっての宇宙という概念が生まれたということではないかと思います。
ちなみに日本書紀ではタカミムスビは高皇産霊尊と書きます。
同じ造化三神である神産巣日神(カミムスビ)は日本書紀では神皇産霊尊で、二柱とも「霊」と「産」の文字が入っています。
そして高御産巣日神は男神、神産巣日神を女神とする説があるため、この二柱は天で人間に入るための霊を用意したことを表しているのかもしれません。
はじめに天降る予定だった天忍穂耳命には須佐之男命の意志が半分入っているといえます。
つまりルシファーに関わる何かまたは地球に関わる何かの意志です。
意志は心で作るものなので人の中にある霊から出ます。
ですから天忍穂耳命よりも、宇宙文明の意志が強い高御産巣日神の子の萬幡豊秋津師比売命と天忍穂耳命の子である邇邇藝命の方が国津神の須佐之男命から遠いため、天照大御神の統治になった地球にはふさわしいということなのだと思います。
そうして天降った天孫である邇邇藝命は人間の体でしたが、ほとんど宇宙文明の心を持った人物だったのではないかと思います。
しかし地球は人間のいる場所なので、長く住んでいるとどうしても人間の意識に影響されてしまい、天孫といえども宇宙文明の心を忘れがちになってしまうのでしょう。
その心を忘れないために天照大御神は邇邇藝命に三種の神器を与えたのだと思います。
それほど人間の社会が出来上がった場所に宇宙文明の存在が降りて、その心を保ったまま代々住み続けるというのは難しいことなのでしょう。
日本から広がる心
邇邇藝命を地球に迎えるときに地球から案内に出た猿田毘古神(サルタビコノカミ)は国津神ですから、ルシファーたちからの使いといえます。
猿田毘古神の特徴は鼻が長く身長も高いというもので、さらに日本書紀によれば目は八咫鏡のように、そしてほおずきのように赤く光っていたようです。
この特徴から想像すると猿田毘古神は普通の人間のような容姿ではありません。
恐らく地球にいた科学者たちが案内に出た宇宙船のような、地球で使っていた乗り物か何かを表しているのではないかと思います。
またはルシファーたちのグループの1人の人物でしたが宇宙服を来た外見だったため、目が光っていたとも考えられます。
そしてこのことから、地球に追放されていた科学者たちは宇宙文明の統治を受け入れているのがわかります。
邇邇藝命が降り立ったのは日本の九州の高千穂峰(たかちほのみね)とされます。
古事記には具体的な実在の場所が書かれていることから、実際にその場所であった出来事の可能性が高いと思います。
そこから皇祖による日本の統治が始まり、現在の天皇までの血筋が続いていると言われています。
このことから日本には元からルシファーたちと暮らしていた人々と、国譲り後に天降った皇祖の血筋の人々がいて徐々に混血していったと考えられます。
神話がもし事実なら、現在はどのくらいの割合なのかはわかりませんが、この世界には宇宙文明からのDNAを受け継いだ人間が存在しているといえます。
それがどういうことかははっきりわかりませんが、DNAと霊が結び付いているなら、宇宙文明のDNAを持った人の霊は始めから地球にいた人の霊より宇宙文明の意識が強いかもしれません。
宇宙文明の意識が強い人の方が優れているというのではありません。
宇宙文明の意識とは聖書でいえば聖霊であり、愛です。
人間は誰でも霊を持っていることに変わりはなく、その霊は必ず聖霊である愛の心を持っています。
ただ目覚めていないだけです。
宇宙文明のDNAを持った人は宇宙文明の意識が強いため、先に目覚める可能性が高いということです。
ちなみに「目覚める」とは何かに覚醒するとかスピリチュアルなことではなく、宇宙の真理である物事の道理と人や世界を思いやる愛の心の大切さに気づくということです。
そのきっかけが現在のウイルスや大きな災害になる可能性もあります。
とくに今世界的に流行中のウイルスは、自分だけのことを考えていては感染拡大を抑えるのは難しいものです。
世界中の人々が他の人を思いやる行動に変化していかないとなかなか収束しないでしょう。
その意識は人から人へ伝染するように伝わると思うのです。
その証拠に優しい心で接してもらえると嬉しいし、その心の大切さを理解したら自分も実践しようと思えるでしょう。
特にネットが発達した現代では直接会わなくてもその行動や意識が伝わりやすいので、世界中に伝わる速度も速いと言えます。
天孫降臨の後、その血を受け継いでいる可能性がある日本という場所にはそういった人々が多く存在するのかもしれません。
そうして思いやりの心が世界に広がり、たくさんの人が「目覚め始める」ときがくるのです。
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